
・ストキャスティクスはどんなテクニカル指標なの?
・ストキャスティクスの具体的な設定方法が知りたいな。
このような疑問を解決します。
💡この記事の結論
- ストキャスティクスは代表的な逆張り(オシレーター)指標
- ストキャスティクスはレンジ相場が得意
- ストキャスティクスは他のインジケーターと組み合わせが有用
ストキャスティクスは、代表的な逆張り(オシレーター系)のテクニカル指標です。
テクニカル初心者が、最初の頃に触れるテクニカル指標ともいえます。
初心者でも売買サインが分かりやすいストキャスティクスについて、本記事では計算式から具体的な利用方法までを解説。
他のテクニカル指標なども組み合わせて、ストキャスティクスを使いこなしましょう。



テクニカル分析に興味を持ち始めた、テクニカル初心者にこそ本記事を読んで欲しいワン!
ストキャスティクスとは?【おすすめのパラメーター設定方法】





ストキャスティクスってなに?
ストキャスティクスは、相場の「売られ過ぎ」や「買われ過ぎ」を示す、逆張り(オシレーター)系の代表的なテクニカル指標です。
1950年代末に、ジョージ・C・レーン氏により開発されました。
ストキャスティクスは以下の3種類で構成されています(計算式は後述)。
- %K(パーセントK)
- %D(パーセントD)
- Slow%D(スローパーセントD)
いずれのラインも、0~100%の数値の範囲で相場の過熱度合いを示すものです。
また、ストキャスティクスには「ファーストストキャスティクス」と「スローストキャスティクス」の2種類があります。



ストキャスティクスは、テクニカル指標の右代表ともいうべき存在だワン!
ファーストストキャスティクス
「%Kライン」と、%Kのn日の移動平均を示す「%Dライン」を利用します。
%K =(現在のレート - 過去n日間の最安値)÷(過去n日間の最高値 - 過去n日間の最安値)(%)
%D = A÷B×100
※A=(当日終値 - 過去n日間の最安値)のY日間合計
※B=(過去n日間の最高値 - 過去n日間の最安値)のY日間合計
- 売りサイン
- %Kが80%以上の「買われ過ぎ」で%Dを上から下へクロス(デッドクロス)
- 買いサイン
- %Kが20%以下の「売られ過ぎ」で%Dを下から上へクロス(ゴールデンクロス)
ただし、「ファーストストキャスティクス」は相場の動きに敏感に反応し過ぎる面があります。



相場を平均的に見るという、テクニカル指標としての役割はイマイチだね…
スローストキャスティクス
「%Kライン」のn日の移動平均を示す「%Dライン」と、「%Dライン」のY日の移動平均を示す「Slow%D ライン」を利用します。
%D = A÷B×100
※A=(当日終値 - 過去n日間の最安値)のY日間合計
※B=(過去n日間の最高値 - 過去n日間の最安値)のY日間合計
Slow%D (SD)= %DのY日間平均
- 売りサイン
- %Dが80%以上の「買われ過ぎ」でSDを上から下へクロス(デッドクロス)
- 買いサイン
- %Dが20%以下「売られ過ぎ」でSDを下から上へクロス(ゴールデンクロス)
「スローストキャスティクス」は%Dの平均値のSDを利用しており、相場に対し過度な反応を見せません。
よって、「スローストキャスティクス」の方が「ファーストストキャスティクス」に比べ利用されるケースが多いです。



初心者は、スローストキャスティクスの利用から始めるのがおすすめだワン!
ストキャスティクスでおすすめのパラメーター設定方法
ストキャスティクスは、nとYの2つの過去の日数がパラメーターとなりますが、nとYでよく利用される数字は下記です。
- n→5や9
- Y→3
お好みで、各パラメーターを変えられますよ。
ただし最初の段階では、よく使われている数字で利用して、ストキャスティクスの挙動を確認しましょう。



テクニカル指標のパラメーター数字にこだわる人がいるけど、数字を変化させても体勢に影響がないことが多いワン!
ストキャスティクスとRSIとの違い





逆張り系のテクニカル指標って、ストキャスティクスだけじゃないよね?
逆張り(オシレーター)系のテクニカル指標としては、ストキャスティクスとRSIが二大巨頭といえるでしょう。
それぞれの特徴としては以下のとおり。
- ストキャスティクス
2本のラインのクロスを売買シグナルとして利用するのが通常 - RSI
ラインが一本で、「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」に入った後の反転が代表的なサイン
通常の利用方法の場合は、ラインが一本か二本かが両者の最大の相違点です。
オシレーター同士はサインの場所が類似する傾向あり
ストキャスティクスとRSIは、いずれも逆張り系のテクニカル指標における代表的な存在です。
それゆえ、サインの点灯場所は類似します。
複数のテクニカル指標を複数組み合わせるなら、オシレーター系とトレンド系のMACDなどの組み合わせがおすすめです。



値動きベースのテクニカル指標は、値動きを計算式に入れて算出している仕様上、類似する動きが生じる部分があるワン!
ストキャスティクスの注意点【強いトレンド時は張り付きが発生】


ストキャスティクスは強いトレンドが発生すると、「売られ過ぎ」・「買われ過ぎ」が長く続く「張り付き」が発生します。
張り付きが発生すると、2種類のラインのクロスが頻発して売買サインとして機能しません。
オシレーター系のテクニカル指標全体にいえることですが、強いトレンド発生時は「張り付き」が発生します。
よって、足元の相場がレンジ相場かトレンド相場かの判定が非常に重要になります。



逆張り系と順張り系のいずれも、テクニカル指標ではある程度の「張り付き」は避けられないワン!
トレードに使えるストキャスティクスの使い方3選





ストキャスティクスは実際の取引で、どう活用したらいいの?
ストキャスティクスについて、実際にトレードで利用する際の使い方として、以下3つの事例をあげました。
それぞれ見ていきましょう。
①スローストキャスティクスの20%と80%での2本のラインクロス
ストキャスティクスの、最もオーソドックスな使い方です。
レンジ相場の場合は、下記のように非常にキレイに反応します。


一方で、トレンド相場の際は下記のように張り付きが発生して、売買サインとして機能しません。


ストキャスティクスを20%と80%ゾーンでのラインクロスで取引する際は、相場状況の判断が鍵を握ります。



教科書的なストキャスティクス単体の利用は、実際の取引には力不足の面がありそうだよなぁ…
②MACDとスローストキャスティクスの組み合わせ
ストキャスティクスの利用方法として、トレンド系のテクニカル指標のMACDの同時利用も知られています。
MACDはトレンドを判断するテクニカル指標ですが、相場に対する反応が一歩遅れる傾向が否定できません。


相場に対する反応が敏感なストキャスティクスと、鈍感なMACDの併用で、タイミングよく売買できる可能性が高まります。
ただし、MACDが「買われ過ぎ」や「売られ過ぎ」でラインのクロスを繰り返し、ストキャスティクスの利用ができないことも。
併用の場合、MACDは取引する一つ上の時間足で見るなどの工夫も必要といえるでしょう。



ストキャスティクスとMACDの組み合わせは、テクニカル指標の併用の代表例ともいえるよ!
③ストキャスティクスのダイバージェンス
レートとテクニカルの方向が逆行するダイバージェンスは、ストキャスティクスでも発生します。
ダイバージェンスの利用で、取引機会は減るものの、ピンポイントで相場の転換点を当てられる可能性も。


ダイバージェンスの活用はMACDが一般的ですが、ストキャスティクスも利用可能です。



ダイバージェンスは、非常に応用範囲の広いテクニカル分析方法なんだワン!



ストキャスティクスが使いやすいFX口座ってどこだろう?
ストキャスティクス活用におすすめのFX会社3選


ストキャスティクスを活用する際に、おすすめできるFX会社として以下に3社を取り上げました。
それぞれ解説します。
GMOクリック証券【FX業界最大手の安心感】
GMOクリック証券はFX業界の大手企業であり、安心できる取引環境が用意されています。
GMOクリック証券では、 38種類のテクニカル指標の表示ができるプラチナチャートを提供中。
また、プラチナチャートはストキャスティクスに他のテクニカル指標を併用するなど、様々な利用が可能です。
チャートを見ながら素早く発注できるスピード注文機能もあるため、ストキャスティクスを見ながらスムーズな取引ができます。
FXトレーダーがGMOクリック証券を評価


GMOクリック証券はFX業界の大手企業として、安定した取引環境を用意しています。
またプラチナチャートなど、大手として非常にオーソドックスなツールやサービスを提供中です。
2022年10月から1,000通貨単位での取引も可能となり、FX初心者でも口座開設がおすすめできるFX会社となります。
みんなのFX【世界的なツールTrading Viewの利用ができる】
みんなのFXは、上場するトレイダーズHD参加のトレイダーズ証券が展開するFXサービスです。
みんなのFXの口座開設者はTrading Viewの有料機能が一部無料で利用できます。
Trading Viewは世界中で利用されているチャート分析サービスです。
ストキャスティクスはもちろん、あらゆるテクニカル指標の利用ができると言っても過言ではありません。



一歩踏み込んだテクニカル指標の活用を行うなら、みんなのFXの利用がおすすめだワン!
FXトレーダーがみんなのFXを評価


みんなのFXについて、テクニカル分析の観点では、Trading Viewの有料機能の一部を無料で利用できる、という特徴があります。
Trading Viewは有名なものからマイナーなものまで、あらゆるテクニカル指標の利用が可能です。(利用が有料の指標も存在)
一歩進んだテクニカル分析を行いたいなら、みんなのFXに口座開設した上でTrading Viewの利用がおすすめとなります。
GMO外貨【レンジオプション取引にストキャスティクスを活用可能】
GMO外貨は、以前ヤフーグループのYJFX!としてサービスを展開しており、現在はGMOインターネットグループのFX会社です。
GMO外貨のツールのExチャートは、トレンド系15種類・オシレーター系16種類のテクニカル指標の利用が可能。
また、GMO外貨はバイナリーオプション取引も提供するなかで、レンジオプションが取引できる数少ない事業者となります。
レンジ相場に強いストキャスティクスを活用してバイナリーオプション取引を行うなら、GMO外貨の利用がおすすめです。
FXトレーダーがGMO外貨を評価
GMO外貨は、GMOインターネットグループで唯一、レンジプション取引サービスを提供中です。
ストキャスティクスはレンジ相場で有効に機能するケースが多く、レンジオプション取引の利用で期待値の高い取引が見込めます。
ストキャスティクスのバイナリーオプション取引での活用を考えるなら、GMO外貨でのレンジオプション取引がおすすめです。
【まとめ】ストキャスティクスの設定は他テクニカルとの併用がおすすめ





ストキャスティクスについての理解が深まったよ!
こちらの記事ではストキャスティクスについて、内容や利用方法の設定などを解説しました。
最後に、本記事のポイントを3つにまとめます。
- ストキャスティクスは代表的な逆張り(オシレーター)指標
- ストキャスティクスはレンジ相場が得意
- ストキャスティクスは他のインジケーターと組み合わせが有用
ストキャスティクスは、逆張り系のテクニカル指標の代表的存在です。
ただし、トレンドが発生すると張り付きが発生するなどの弱点もあります。
他のテクニカル指標と組み合わせて、得意とするレンジ相場での取引がオススメです。
ストキャスティクスの活用で、取引の上達を目指しましょう。
- GMOクリック証券
公式サイト:https://www.click-sec.com/
FX業界最大手の安心感のあるFX会社。プラチナチャートが充実! - みんなのFX
公式サイト:https://min-fx.jp/
口座開設者は世界的なテクニカルツールのTrading Viewの有料機能が一部無料に! - GMO外貨
公式サイト:https://www.gaikaex.com/
レンジオプション取引可能!レンジ相場が得意なストキャスティクスと相性良し!
筆者の総括コメント
ストキャスティクス、特にスローストキャスティクスは取引タイミングが分かりやすく、初心者にも人気のテクニカル指標です。
ただし、ストキャスティクスは逆張り指標であり、初心者が工夫なく利用すると連敗リスクが否定できません。
一つ上の時間足のMACD等の併用で、レンジの上下やトレンドの押し目を拾う形で利用すれば、連敗リスクをある程度避けられます。
ストキャスティクスは他のテクニカル指標などの併用で、自らの得意パターンを見つけてからの利用がおすすめです。
コメント